
キシテ海洋国立公園のアオウミガメ(Green turtle / Chelonia mydas)。ウミガメの仲間は全部で七種(アオウミガメ・アカウミガメ・タイマイ・ヒメウミガメ・ケンプヒメウミガメ・ヒラタウミガメ・オサガメ)全て絶滅危惧種の扱いとなっています。中でもアオウミガメは美味とされ、以前より食用にされてきました。美味と言っても鶏肉と同じ程度に、ということらしいですが。ウミガメは人間が触れれば命が無いほどの猛毒を持つハコクラゲさえも平気で食べることで知られていますが、このアオウミガメはクラゲよりもむしろ海草を主食としています。
一般にあまり知られていないことですが、ウミガメを含む稀少な海洋生物を圧迫している最も大きい要因は、積極的な密漁よりもむしろ中層トロール漁など、大規模漁業による混獲です。自由の女神を丸ごと飲み込める程の巨大な網で海をさらう事により、本来の漁獲対象ではない生き物(海獣・海鳥・ウミガメ類を含む)まで根こそぎ漁獲してしまいます。商品価値の無い生き物は海中に投棄されますが、その殆どは死んでしまいます。混獲で投棄される魚介類の量は全世界で年間数千万トンにも及びます。混獲の比率も私たちの想像を遥かに超える量で、例えばメキシコ湾のエビ漁では、エビ1kgの漁獲に対し、キンメダイ稚魚が4.2kgも混獲投棄されています。世界全体でも漁獲の四分の一は混獲として投棄されているということです。
カメラ: Pentax K-x
レンズ: FA50mmF2.8 macro
絞り: F7.1
露出時間: 1/320 sec
ISO感度: 200
アフリカ雑貨・写真集など
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