
名前は皆知ってるけど、その実態は余り一般に知られていない、ある意味地上最強の動物、それが軍隊アリです。グンタイアリの仲間でアフリカに住んでいるものはサスライアリ(サファリアント、サファリはスワヒリ語で旅行の意味)と呼びます。一般のアリと異なり、グンタイアリの仲間は所謂アリの巣を作りません。まさに軍隊のように、獲物を求めて野営と行進を続けます。群れの規模は数百万から数千万にまで及び、アリの川、アリの海を成して、通りがかる地域から昆虫などの小動物を根絶やしにしながら進軍します。古代ペルシアのクセルクセス大王もびっくりの超大軍です。写真は行進中のサスライアリですが、この行列はまだまだ非常に規模の小さなものです。大規模な進軍ではまさに地面も見えないほどの密度の「アリの川」になります。写真からもいくつかの大きさのアリが居ることがお分かりかと思いますが、サスライアリの働きアリには幾つかのカーストがあり、一番大きなものは脊椎動物などの大型の天敵から群れを守る兵隊アリ、中くらいのものは狩りをしたり獲物を運んだりするカースト、小さなアリはアリ同士で繋がり合って橋や天幕を作ったりする、人間の軍隊で言えば工兵隊のカーストです。アリの行列を興味深く観察していると、いつの間にかアリがズボンの中に入ってきて、イデデデッ!とパニックになります。幸い、牙(大顎)に毒は無いので痛いだけなのですが、一度イデデッとなると暫くまだズボンに入っていないか不安になります。地元の人は怪我をしたときに、一番大きな兵隊アリをつまんで、医療用ホッチキスのように傷口を咬ませて固定するそうです。おそろしや。
カメラ: Pentax K-5
レンズ: DA☆300mm F4.0
絞り: F4.0
露出時間: 1/180 sec (フラッシュ撮影)
ISO感度: 160
アフリカ雑貨・写真集など
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