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サンブル国立保護区の老雄ライオン

老雄ライオン

 食事中の老雄ライオン(Lion / Panthera leo)。もう一頭の雄と共に肉を食べていました。獲物はインパラ大の動物のようでしたが、殆ど食べつくされて正体は分かりませんでした。頭骨も残っていませんでしたから、ハイエナの獲物を横取りしたのかもしれません。もう一頭の雄は前足を負傷しており、とても狩りが出来る状態ではありませんでした。おそらく兄弟が食べさせているのでしょう。共同統治のプライドを陥落した兄弟か、あるいは一度もプライドを持つことなく老いさらばえてしまったのかもしれません。落ち武者のような鬣(たてがみ)をしていますが、これは年を取って禿げてしまったのではなく、ここの地域の雄ライオンの特徴です。雄ライオンの鬣の生え方は地域差が非常に大きく、同じく乾燥地のツァボ国立公園の雄ライオンも鬣が未発達で、逆に北アフリカに生息していたバーバリーライオンは首から腰、腹まで続く巨大な鬣を有しています。この違いは生息環境の違いによるものだと考えられます。鬣は雄同士の闘争において威嚇や首の防御の役に立ちますが、逆に狩りの時には素早い動きの妨げになります。獲物の生息密度が高く狩りの難度が低い、あるいは森林などの遮蔽物が多く待ち伏せで狩ることが出来るような環境では鬣は大きく発達し、逆に狩りの条件がシビアな土地、獲物の生息密度が低く平坦で見晴らしの良い土地では狩りの邪魔になる鬣は小さくなります。生存か闘争か、天秤にかけた場合どちらが重くなるかは環境によって変わるということですね。サンブル国立保護区にて。

カメラ: Pentax K-5
レンズ: DA☆300mm F4.0
絞り:  F5.6
露出時間: 1/1000 sec
ISO感度: 200

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コメント:

ライオンの鬣の違いがあること、初めて知りました。
鬣が大きいほど強いイメージがあるのですが、
実際は逆のようですね。びっくりです!

2013-05-05(日)07時34分58秒|URL|ちょこ #BjNyHXh6|編集Λ
Re: タイトルなし

> ちょこさん
コメントありがとうございます。
喧嘩に強いことと、狩りが上手い事を両立させるのは難しいということですね。
チーターは非常に優秀なハンターですが、喧嘩は弱いので獲物を他の肉食獣に奪われることが多いんですよ。

2013-05-06(月)03時48分52秒|URL|T.F. #-|編集Λ
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福井智一

Author:福井智一
ケニアにて野生生物保護の仕事をしていました。
日本においてもアフリカの野生動物を守る活動を続けていこうと考えています。
ケニア各地で撮影した写真を通じて、アフリカの大自然の魅力をお伝えします。
画像の無断転載は固くお断りします。ご利用になりたい方はコメント欄より連絡お願いします。
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