
ケニアに来て2年足らず、遂にライオンのハンティングを観察することができました。無線機からの情報で現場に駆けつけたときには、道路のすぐ脇に口の周りを血まみれにした雌ライオンが休んでおり、100mほど離れた先に傷付いたバッファローと彼を守る二頭のバッファロー、そこから手前に4頭の若いライオンが待機していました(上)。状況から察するに、恐らく親ライオンが脚を攻撃してバッファローを弱らせ、訓練のために狩りの仕上げを子供たちに任せているようでした。ほどなくして護衛の二頭はその場を去り、子ライオンの攻撃が始まりました(中)が、なかなか止めを刺すことができません。喉に食らい付いて窒息させる事ぐらいは勿論知っているんでしょうが、喉を攻撃すれば恐るべき角の一撃を食らう危険があります。もう逃げることができない獲物相手にハイリスクな攻撃をする理由は無いということなのか、子ライオンたちは安全な背後から執拗に攻撃を仕掛けます。しかしバッファローの体格は圧倒的。もたついている間にバッファローの大群が迫ってきました。数の力でライオンを蹴散らすのかと思いきや、現場に辿り着いたバッファロー達は一頭を残してライオンに驚き逃げてしまいました。残った一頭は余程の自信があるのか、それとも傷ついた一頭と浅からぬ因縁があるのか、たった一頭でライオンの群れを蹴散らします(下)。しばらく傷ついた一頭の側に寄り添って守っていましたが、やがて諦めて去ってゆきました。やがて親ライオンもやってきて、傷ついたバッファローをめぐる攻防は終わりを告げました。東ツァボ国立公園にて。


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